2011年09月26日
川本 裕子 | 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授 | 経歴はこちら>> |
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技術力 平常心
なでしこは国際競争力の強化に向けて日本が進むべき方向を示しているのではないだろうか。まず技術力。個人のしっかりした基礎テクニックと体力、正確で迅速なパスワークなど、日常の鍛錬の積み重ねで世界レベルに到達した技術は、いろいろな分野で日本人が常々誇りにしているものだろう。日本経済の技術力劣化が懸念される中、基本に忠実な技術力から来る勝利は多くの企業人に原点を思い出させる。
次に抜群の冷静さ。クールなプレースタイルをワールドカップの決勝でも発揮した宮間選手は、優勝後「このフィーバーは一時的。我々の心はすでにオリンピック予選にある」といった趣旨のコメントを出した。歴史的な偉業を成し遂げても、浮かれずに、次の目標から目を逸らすことがない客観的な姿勢は皆をうならせる。
さらに、チームワークの良さ。佐々木監督のスタイルは大変にフレンドリーかつユーモラスで、チームが常にリラックスしているように見える。臨戦態勢にあっても平常心を失わず、心に余裕をもつことが大事な所以だろう。
常に冷静に進路を見定め、世界を恐れず、奢らず、技術とチームワークを磨く――日本の経済復興のカギをそこに見る思いがしたのは筆者だけではないと思う。
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