2011年09月26日
川本 裕子 | 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授 | 経歴はこちら>> |
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なでしこジャパンのサッカー女子ワールドカップ優勝は心が晴れる快挙だった。大きく、体力にも勝る相手に、技術とチームワークで立ち向かったサッカーは、世界のファンも魅了し、「社会に明るい希望を与えた」と団体として国民栄誉賞も授与された。続くロンドンオリンピックの予選でも、信じられないほどのハードな日程の中で、粘り強く「負けない」試合を展開し、ロンドンへの切符を手にした。
女子サッカーは、男子に比べ、また他の女子スポーツに比べても注目度が低く、予算も少なく、国内のプレー環境は格段に厳しい。そのため、多くの選手が海外チームに活躍の場を求めている。
グローバル競争の中でこそ本当の強さが磨かれる、とは最近よく言われるが、「言うは易く行うは難し」だ。あるなでしこOGは、「選手は海外チームで切磋琢磨して世界標準のプレーを維持してほしい。日本に帰ってきてしまうと日本標準になって世界で通用しなくなる」とコメントしていたが、日本の経営者にとっては耳が痛い言葉だろう。多額の投資をしたが日本独自の仕様のために世界の競争に入りこめず、「ガラパゴス」化した携帯電話などの例は後をたたないからだ。男子サッカーの実力水準が上がったのもJリーグ発足以来、Jリーグに来る外国人選手、海外でプレーする日本人選手が格段に増えたことと呼応している。2010年の南アフリカワールドカップでベスト16入りを果たして、日本選手への国際評価は一段と高まり、イアリア人のザッケローニ監督の方針もあって、前にもまして日本選手の海外チームへの移籍が多くなった。なでしこでもサムライブルーでも世界に果敢に挑む姿勢は、人々の共感を得ている。
厚生労働省が2010年度の概算医療費の前年度比増加率がプラス3.9%であったと発表した。概算医療費とは、全額自己負担の医療費などを除いた金額で医療費全体(国民医療費)の約98%を占める。国民医療費よ・・・>>続き
細川護熙元首相のインタビュー記事が、9月18・19日の朝日新聞に出ていた。 その中で、野田佳彦・現首相の「指南役」として、 「増税か反増税かと短絡的に決めつけられて、難しい。よほどうまく・・・>>続き
野田内閣は、経験の浅い閣僚達の軽率な発言や経産大臣の辞任で、スタートよりノッキングを起こしている。海外メディアもあきれているとのこと。しかし、この程度のことは、もともと想定内のことではないだろう・・・>>続き